お日柄、お人柄
柄を感じるデザイン

柄を感じるデザイン

2024.05.17
読みもの/

柄という文字が好きで
僕が好きなのは品格とか性格とかの意味合いで
この読み物のタイトルも
「お日柄、お人柄」にしました。

人をつけると、人の性格になるし
日をつけると、その1日や天気の性格になるし
間をつけると、関係性の性格になる。

1文字つけるだけで、
いろんなものやことに性格があるってことを表現できるなんて
すごい。

柄の前に何をつけてもいいなら
石柄や、線柄や、穴柄なんかもあるんだと思う。
側溝の持ち手の穴とかめっちゃいい時ある。

性格ってことは
やさしいとか、おもしろいとか、かっこいいとか
形容詞ってことになるのかな。
でも、この石とあの石、
両方ともやさしいけど
なんだか種類が違うなんてことはあって、
やさしいにさらに形容詞のようなものがついて、
それでもまだ足りない気がして
やさしいに形容詞のようなものがついたものにさらに形容詞のようなものがついて。

こういうなかなか言葉にしにくい柄を
人はなんとなく感じているんだと思う。
人の感じる力ってすごい。

「結局、人で選ぶ」ってよく言われることだけど
柄のことなのかなと思う。

会社やお店や商品なんかにも
もちろん性格があって
なのでちょっとでも正確に
会社柄や、店柄や、商品柄を
表現したいなと思っています。

柄という文字に興味を持ったのは
高田渡さんの「生活の柄」という歌から。
そんな僕は柄の悪いロックンローラーになりたい。
柄じゃないのはわかってますが。

  • 文:野路靖人