ニッポン、ホクリク、フ喰イ
うめのなまえのはなし

うめのなまえのはなし

2024.07.13

福井県おおい町うめっぽさんの
木なり完熟梅シロップと甘露煮。
暑さと冷房に少々まいりはじめた体に染みます。

うめという言葉を聞いた時、
何が思い浮かびますでしょうか。
梅干し→だいすき。日本の味。
ささみの梅肉揚げ→大葉も入れてさっぱり。
小梅ちゃん→子どもの頃よく食べた。
上顎擦り切れるほど。
いづれも「すっぱい」が基本のお味。
もちろん私たち日本人にとって必須で、
大好きなのです。
が・・・

 

梅には「甘ずっぱい」フルーティーな顔もあります。
完熟梅で作った
うめシロップや、うめ甘露煮。
シロップは部活帰りの娘が毎日炭酸割りしてます。
夏の健康をまもる必須ドリンク。
甘露煮はバニラアイスに添える。
朝のヨーグルトにも。

シロップは淡いかわいいピンクで、
甘露煮の実はぽちゃぽちゃです。
このおいしさがどれだけ伝わるのか?
甘露煮という名もなかなか渋い。
同義のコンポートの知名度は?
私も最近やっと覚えた言葉です。
うめをアイスに添えるイメージがつかない方も
たくさんいるだろうな。
フルーティーなうめには別の名前が
あればいいのにと思います。

 

何か良い名前はないかと、
梅の別名を調べてみました。

英語はplum。
江戸時代はムメ。
好文木 こうぶんぼく。
木の花 このはな。
春告草 はるつげぐさ。
風待草 かぜまちぐさ。
文学的な名前もあるんですね。
花の兄とも呼ばれているそうです。
1年の中でも最も先に咲くから。
遅れて咲く菊が花の弟で、花の親は雨・露。
おもしろい。

どれもあのフルーティーさを伝えるのは難しそう。
なにか良い名はないかな?
梅仕事を楽しむみなさんは、
どう思っているのか?尋ねてみたい。

  • 文・写真:野路明子