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永平寺伝承料理 油桐の葉っぱ寿司

永平寺伝承料理 油桐の葉っぱ寿司

2025.08.08

酢飯と塩ますとしょうが、
油桐(あぶらぎり)の葉っぱ
でつくる永平寺伝承料理「油桐の葉っぱ寿司」
小さく握った酢飯に塩ますをのっけて葉っぱで包み、
木型に入れ一晩押す。
さっぱりした塩ます、
油桐の葉の香がほんのりとかおり、おいしい。

永平寺ふるさとの味です。

こちらは油桐の葉っぱ寿司研究会さんのお寿司。
以前は各ご家庭でお好みに合った葉っぱ寿司をつくり
お客様や親戚一同の集まりで振舞われていたそう。
現在では手作りされるご家庭も減りましたが、
葉っぱ寿司研究会さんやハンドメイド風さん、
愛菜グループさんなど
町内の加工グループのみなさんが
ふるさとの「葉っぱ寿司」の味を
引き継いでおられます。

また、この味を残していくため、
永平寺出身で近隣の地域に嫁がれた奥様方に、
作り方を教えにいく活動も
されているとのことでした。
お寿司のために庭に油桐を植えるそう。すてきです。
地元中学校でも葉っぱ寿司づくりの
授業があるとお聞きました。

もともと油桐の木は実からとれる油が
重宝されていました。
江戸時代には番傘やちょうちんに耐水塗料として、
また、木は湿気を磨く研磨炭として
使用されていました。
時が流れそれらが役割を終え、
処分された油桐もありましたが、
「おすしの木」として今なお活躍中のものも。

油桐の葉っぱ寿司研究会さんでは
お盆用にたくさんの注文が入り、
てんてこまいで製造されているとのことです。
久しぶりの家族の集いと葉っぱ寿司。
たくさん食べて、
たたみにごろんとなってウトウトする。
そんなお盆の光景を思い浮かべ、
あーいい夏だなと思いました。

購入できるところ
れんげの里
れんげの里Lpa
販売期間:葉がとれる7月〜11月

  • 文・写真:野路明子